
MAiMATE通信では、今後MAiMATEに関する有益な情報提供を行っていきます。
どうして異なるトレーディングを行うのか?
まず第1回目の今回は、「同じ設定のAIエージェントなのに、どうして異なるトレーディングを行うのか」を取り上げようと思います。
AIエージェントを人間に置き換えた場合は、「同じ両親でも兄弟・姉妹は似ている部分はあれども異なりますよね?」という説明になろうかと思いますが、もう少し技術的な背景を含めながら説明いたします。
MAiMATEはGoogleが2016年に発表をしたA3C(Asynchronous Advantage Actor Critic)という先端の手法を応用しており、MAiMATEサービス自体は現在特許出願中でもあります。よってどのような工夫をしたかの詳細を現時点で載せることは難しいのですが、以下なるべく簡単に説明をしたいと思います。
A3Cは非常に優れた手法であると考えていますが、実利用の局面においては、特に「高価なGPUではなく安価なCPUでも非常に優れた学習を行える」点がその強みの一つです。無料で提供しているMAiMATEにとって、その特徴は非常に心強いサポートとなっています。
AIエージェントがトレードの学習を開始する際、まず始めに複数の分身を作成します。その後分身達に自由なトレードを行わせ、本体はその結果と知見を集約します。そうすることで本体は、効率良く多くのトレーディングパターン及びその結果を収集することが可能となります。
同じ設定のAIエージェントが例えば2つあった場合、MAiMATEはそれぞれの分身達が取る行動が異なるようにデザインしています。これが、同じ設定でも異なるトレーディングを行う理由です。
また、学習に利用する過去3年間のデータは毎日更新されるため、毎日1日ずつデータがずれて行きます。これも、同じ設定でもトレーディングが異なる一つの要素となります。
学習プロセスを図示すると、以下のようになります。
トレーディングの正解は必ずしも一つに限りません。
利益確定と損切りを細かく行うことで利益をコツコツ積み上げていくトレーディング手法もあるでしょうし、1回の利益を多く伸ばす一方で損切りを早く行い、勝率を無視して実際の利益の積み上げに集中するトレーディング手法もあるでしょう。
分身達の行動パターンを限定してしまうことは、MAiMATEサービス自体の可能性を狭めてしまうと考え、MAiMATEは分身達には自由な行動を取ってもらうようにデザインしています。
分身達がどうしてもなかなか良いトレーディング手法を見つけられなかった場合は、自信の無いトレードでご主人様に損失を与えるよりは何もしない方が良い、という合理的な判断を本体が行うことになり、本体は「引きこもり型」となります。
この点に関しては別途「育てるAIトレード MAiMATE「マイメイト」のはじめ方」の記事の中でも言及していますので、参考にして頂ければと思います。